2017 / 06
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十一話

 その日、遠坂凛は衛宮邸の居間にてアーチャーが入れた紅茶を飲んでいた。市販のパックで出された代物だが、この男が入れるとどういうことか美味い。ふと、この男は本当はアーチャーではなく執事のサーヴァントなのではないのかと疑問を覚える。


(ま、そんなわけないわよね)


 紅茶を口に含む。と、アーチャーと凛は同時に衛宮邸に近付く気配を察知。数は四つ。二つは衛宮士郎とセイバーなのは間違いない。だが、このもう二つの反応は明らかに部外者。それに、この気配にはどこか感じ覚えが―――


「凛……」


 アーチャーの硬さを含んだ言葉に、凛は頷き玄関へと赴く。アーチャーは実体化しており、いつでも即座に攻撃に移れるよう構えている。果たして、四つの影は衛宮邸の敷地に脚を踏み入れた。二つの気配の正体が、明らかになる。


(嘘、これってイリヤスフィールとあのアサシン……!?)


 何故この二人が衛宮士郎達と一緒なのか。手持ちの宝石を全て握りこみ、いつでも魔術を発動できる体勢に。こんな真昼間からいきなり戦う事になるとは思いはしなかったが、四の五の言ってる暇は無い。完全に叩き潰してやる。
 この時凛は、衛宮邸に張り巡らされた敵意に対して反応する結界の事を忘れていた。その結界が反応しないということは、敵意はない。しかし、それを知っていても凛の行動に変わりはなかっただろう。

 ――そうして、衛宮家の引き戸が開けられる。先に現れるのは衛宮士郎とセイバー。その後ろにあの夜に戦ったイリヤスフィールとアサシンの姿が。緊張が一気に高まり、士郎とセイバーに退避するよう叫ぼうと――


「あ、ども、お邪魔します」


 ――してアサシンの物言いに凛はスカートの中が見えるのではないかというほどに大きく転倒。アーチャーは警戒態勢を崩していないが、少し毒気が抜かれたようだ。


白とピンクのストライプか


 小さく呟くのはアサシン。あの一瞬に、凛のスカートの中身を見抜いていたのだ。自慢できる事でもないし、下手すると殺される。戦闘能力とかを一切無視した物理的な力で。心中で眼福眼福と手を合わせながら、表向きは微笑を浮かべたまま。


「あっと……商店街で会って、お茶しないかって言われたから連れてきた」


 この瞬間、凛とアーチャーはまったく同じ事を考えた。それ即ち、『衛宮士郎を殺したい』。二人のベクトルは違うが、結果は同じだ。アサシンはまったくの自然体で先に上がった衛宮士郎に続く。その後をイリヤが続き、殿をセイバー。なんとか立ち直った凛はアーチャーと共に四人を追っていく。
 物珍しそうに屋敷を見渡すイリヤと、この空間に既に馴染んでいるアサシン。本当に以前戦った二人なのだろうか、と不思議に思う。頭痛がしてきた凛だが、真っ先に斬りかかりそうなセイバーが冷静なのだから自分も冷静になるべきだと判断。とりあえず、総勢六人で居間へと集った。


「……で、何でここに彼らがいるのかしら衛宮君?」


 ――瞬間、衛宮邸の居間に吹雪の嵐が吹き荒れた。
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神薙 祐樹

  • Author:神薙 祐樹
  • 1987年3月11日生まれ。
    うお座のAB型。
    現在は雇われ店長としてブラックな職場で日々働いて時間を失っています。

    RO現在休止中。Mimir鯖所属、主に影葱。ガンダムオンライン、ガンダムジオラマフロントにはまってます。

    SS書く時間がほしい。
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